お子様は歯磨きを嫌がってませんか? part 2
前回、歯磨きを嫌がらない子に育てるために、脱感作の話をしました。
感覚の鋭敏な状態を刺激に慣れさすことにより、触覚・圧覚という感覚を育て、機能を獲得していく元を作る。
食べる力、咀嚼、嚥下の機能を育てていくためにこれはとても大切です。
しかし、歯磨きを嫌がる子は、このこと以外にも要因があります。
歯磨きを嫌がる2つ目の原因とは?
それは、歯磨きの際に痛い経験をした場合です。
よくある事例では、上唇小帯(上唇の裏から上の歯ぐきにかけて伸びている筋)を歯磨き時にブラシで擦ってしまうケースです。
実は凄く痛いのです。
このように痛い経験をすると歯磨きを嫌がるようにります。
上唇小帯を擦らないワンポイントアドバイス
この筋を指で圧迫して磨くと歯ブラシが当たっても痛くありません。
その際、指で押さえていることに気を取られて、上唇で鼻を塞がないよう注意してください。
生え始めの歯磨き方法
歯は生後半年を過ぎたころから前歯が生え始めます。
初めはガーゼで優しく拭うことから始めましょう。
母乳やミルクですぐ虫歯ができることはないと思いますが 、食べ物のかすと一緒に残ったままになれば、虫歯菌の絶好の住み家になります。
特に夜間の母乳では注意が必要です。
仰向けを嫌がる場合は!?
歯磨きの基本は寝かせ磨きです。
ラッコ遊びや寝かせた状態で逆さからいないいないばあー、歯磨きごっこやまねっこなど、遊びのなかで、慣れさせていくことが大切です。
また、前歯しか生えていない内は、抱っこ磨きでもOKです。
授乳時の要領で、親子ともリラックスした状態で出来ると良いと思います。
口を開けてくれないときは!?
口を開けてくれない時には、奥の歯ぐきに指を入れてロックすると、奥歯まで良く磨けますので、やってみてください。
歯ブラシで慣れさせる
自分でスプーンを使って食べられるようになったら、子供用歯ブラシを使い、自分で歯磨きをさせても良いでしょう。
もちろんうまく出来ないので仕上げ磨きは必要です。
歯ブラシを口の中に入れることに慣れさせましょう。
子供の目の前で向き合って座り、自分の歯磨きをしてる姿を見せながらするのも良いと思います。
その際の注意事項
- 歯ブラシは仕上げ磨き用と子供磨き用に分ける
- 歯ブラシを持たせたまま自由にさせない
- 歯ブラシは口や歯の大きさに合った物を
- 力を入れすぎない
子供に歯ブラシを持たせたまま、立ったり・歩かせたりするのは絶対にやめましょう。
転んでケガをする危険性があります。
歯ブラシは玩具ではありません。
必ず目の前で座って行うようにしてください。
歯ブラシの大きさは、口や歯の大きさに合った歯ブラシを選ぶようにしましょう。
仕上げ用歯ブラシの毛先が広がっていないか気を付けてください。
最適な圧力で磨くようにしましょう。
歯ブラシの毛先磨きの方がよく落ちます。
ゴシゴシやりすぎると歯ぐきがすり減りますし、痛がるかもしれません。
歯磨きの習慣化のために、歯ブラシを嫌がるような、痛い経験、不快な経験をしないようにしましょう。
かわせ歯科医院では、小さなお子さんの歯ブラシ指導も行っています。
是非お気軽にご相談ください。