訪問歯科便り
ここ近年、痛くなってから歯医者さんに行く治療ではなく、虫歯や歯周病になる前の予防をすることが大切と言われています。
訪問歯科治療も同じなんですよ。
訪問歯科で最も大切な診療内容は何でしょうか?
ズバリ!!「口腔ケア」です。
゛歯医者さん・歯科衛生士が行うプロの歯磨きです゛
食べ物をおいしく召し上がるには歯で食べ物をかみ砕く必要があります。
歯に汚れが付いていると、虫歯や歯周病が進行していきます。
又、お口の中にバイ菌が多いと、全身疾患に係わる関係が深いこともわかってきています。
口の中で常に炎症が続いていることで炎症により出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こします。
(糖尿病・心筋梗塞・脳梗塞など)
このように歯周病は糖尿病と相互に影響を及ぼします。
歯茎の炎症によって血糖コントロールが悪化します。
そして研究では、歯周病の治療をきちんと行うと血糖値が改善される事がわかってきています。
又、お口の中のバイ菌が多いとむせた時に誤って気管に入ってしまい、肺炎を引き起こす事もあるのです。
これを「誤嚥性肺炎」と言います。
・歯が無いのに口腔ケアをする必要性はあるの?
・全部入れ歯だから問題ないのでしょ?
いえいえ、ここがポイントです!
汚れが付くのは歯だけではありません。
「プロによる、プロが行うクリーニング」が大切なのです。
歯以外にも汚れを落としていただきたい所をお伝えしますね。
入れ歯にも汚れが付きます。
汚れた入れ歯をそのまま使っていると歯茎・粘膜がただれたり、口内炎・傷・潰瘍の原因にもなります。
舌にも汚れが付きます。
舌苔といって、舌の表面に細菌のかたまりが付きます。
そのままにすると舌の溝が深くなり、ピリピリしたり、口臭も出はじめ、味も感じにくくなります。
上アゴ、頬にも汚れが付きます。
ネバネバとした強い汚れや食べ物のカスなどが入り込みます。
歯の根っこのみに付く汚れ。
なかなか気付きにくいのがこれです。
歯の根っこだけが残っている場合、このような状態ですとさらに汚れが付きやすく、歯肉が腫れ、痛みが出る可能性があります。
お口の中をきれいにする事で唾液がサラサラになり、相互効果が生まれ、汚れが付きにくくなり、バイ菌が少なくなる事で口腔内環境が整い、誤嚥性肺炎のリスクも低くなります。
まとめ プロによる口腔ケア
かわせ歯科の訪問では、入れ歯のお手入れには専用の洗浄剤やブラシを使って丁寧に清掃します。
また、口腔ケアには隅々まで届く小さいヘッドの歯ブラシや歯の間をきれいにする歯間ブラシや糸を用いて磨きます。
使用する歯磨き剤は、ジェル状のものでお口の隅々までいきわたりやすい物を使用しています。
この歯磨剤は殺菌効果もあり、研磨剤も入っていないので、歯にも優しいものです。
又、持続性もあるので、夜このジェルで磨いていただくと歯周病や虫歯の予防に効果的なのでおすすめです。
うがいができない方には、うがいをしなくても保湿効果のあるジェルを使ってケアを行っております。
舌のケアには、舌専用ブラシを使い、口腔内専用のウェットティッシュやスポンジブラシで粘膜をきれいに拭います。