歯ぎしりと逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、主に食道下部の筋肉の機能低下や、食道や胃のぜん動運動の低下などが原因で、寝ている間の身体を横たえている際に、胃液が食道、時には口腔内まで逆流し、粘膜にただれや炎症を起こす病気です。
症状としては、起床時の胸やけやのどの痛み、不快感が最も多く、胸の痛みや口の中の酸っぱさを感じることもあるそうです。
胃液による作用と歯ぎしりが重なって、葉のすり減り・変形が起こるだけなく、睡眠中に胃液が逆流する際も意識せずとも体は異変を感じて、安らかな睡眠が妨げられ、歯ぎしりが誘発される可能性も指摘されています。
また胃液の逆流による不快感を解消しようとして、歯ぎしりが発生すると考えられています。
胃液がこみ上げてきても唾液をえん下することができれば、胸やけやのどの痛みを一時的に遠ざけることができるからです。
睡眠中の自然なえん下は、通常、1時間に1~2回程度します。
ところが、歯ぎしりを行うことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌量とえん下の回復が増えるため、意識的ではなく歯ぎしりを行うことで、不快感が解消されます。
このように、逆流性食道炎と歯ぎしりは、負のつながりを持っています。
実際に、逆流性食道炎を治療したことで、歯ぎしりが改善した人もいるそうです。