離乳食いつ始めるの? part 2
前回、離乳食を始めるタイミングとして、2つのポイントをお話しました。
前回のブログ:離乳食いつ始めるの? part 1
今回は予告通り、原始反射について詳しく解説したいと思います。
原始反射とは?
赤ちゃんが刺激に対し無意識に出る反射動作です。
生きていくために必要な機能で、基本的には全ての赤ちゃんに備わっています。
原始反射は複数の種類があります。
原始反射の種類
出生直後の赤ちゃんには5つの原始反射があります。
どれも命を維持させるために必要な反射で、3つは栄養のため、2つは異物排除のための反射です。
栄養摂取を行うための3つの原始反射とは?
- 探索反射
- 口唇反射
- 吸啜反射
探索反射
唇と唇周りの皮膚に触れた物を乳首とみなし、頭を向ける反射。
口唇反射
唇に触れた物を乳首とみなし、唇で取り込もうとする反射。
吸啜反射
唇に触れて口の中に入り込んだものを乳首とみなし、連続的・律動的に圧迫吸啜する反射運動。
この3つの反射によって、生後よく目も見えていない赤ちゃんが乳首を口の中にふくみ、顎・唇・舌を一体にし、乳首を搾り、口の中のお乳を反射的に嚥下できるようになっています。
いずれも唇とその周りの皮膚に何かが触れたことが引き金になっています。
そのため、乳首以外のものが触れても、同じ反射(動き)は起きます。
また、スプーンなどの食具が唇に触れても、原始反射による運動が起きます。
スプーン上の食材は上下の唇を閉じて拭い取らないと食べれまぜんが、原始反射による運動だけではそれができません。
そのため、スプーンを使って食べさせるには原始反射が消えてないといけません。
異物排除のための2つの原始反射とは?
- 咬反射
- 挺舌反射
咬反射
口の外から唇に触れないで、奥歯に相当する部分まで入ってきた物が歯肉に触れた場合、上下の歯ぐきを強く接触させて咬み、口の中に入ってきたものを嚥下しないようにする反射。
挺舌反射
口の外から唇に触れないで、舌の先に触れたものを排除しようとする反射。
これら唇に触れないで入ってきたものは、異物と判断して排除する反射です。
唇に触れずに口の中にスプーンなどの食具が入ってきても、咬反射でスプーンを咬んだり、挺舌反射でスプーンを押し出したりします。
スプーンを使って食べさせたい場合は、この反射が消えていないといけません。
まとめ
離乳食を始めるタイミングは、ポイントとして、2つあげました。
- 首がすわっていること
- 原始反射が消えてること
離乳食を始めるのに単に月数で決めるのでなく、機能を見て判断をしましょう
かわせ歯科医院では、口の健康を通して、全身の健全な発育を目指し、幸せな人生を送れるようにお手伝いをしたいと思っております。
離乳食のお悩みなど、お気軽にご相談ください。