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離乳食の初期って、どうしたらいいの? その③

離乳食の始める時期になるころは、授乳のリズムができているころだと思います。
授乳の時間が3から4時間の間隔でできていると、離乳食を始めた時に授乳と離乳食をスムーズに置き換えることができるでしょう。
離乳食の初期は、まず一日1回から始めると言われます。
その際、スプーンを使って、10倍粥などから始めます。
スプーンを使うのは、そのことにより唇を閉じて、飲み込む練習をするためです。

赤ちゃんは、母乳やミルクを飲み込むときに、舌を前後に動かしています。
これを乳児嚥下と言います。
離乳食の初期、中期、後期と進む従って、乳児嚥下から成人嚥下に移行していきます。
舌の動きは、初期には前後運動だけでドロドロののものを飲んでいますが、中期になると舌は前後のほかに上下に動くようになり、舌と上あごとで、粒上のものをつぶしてから嚥下するようになり、さらに後期になると左右運動も加わり、奥歯相当部の歯ぐきで固形物をつぶして、咀嚼して飲み込むようになります。
このように舌の動きはだんだんと発達していくわけですが、唇も離乳の初期には閉じて飲み込めるようになるという機能の発達があるわけです。

その際に気を付けたいのが、スプーンの選び方です。
離乳食の初期には、唇が閉じる練習ができるものを選びたいですね。
具体的には、ボウルの部分が浅いものがいいと言われます。
それは、ボウルの部分が深いと、食べ物が山盛りになり、山盛りの食べ物を赤ちゃんの口の奥まで入れてしまうと、舌が押さえつけられます。
すると、舌の動きを学ぶことなく、飲み込もうとするので咬むことを学べなくなります。
そのためボウルの部分は、唇が閉じやすいほぼ平らなものがいいと思います。
ボウルの幅は、赤ちゃんのお口の幅の3分の2程度のものが良いでしょう。
食べ物を運ぶ道具ではなく、唇を閉じて舌を動かすことを学ぶ道具ということを意識したいですね。

食べ物を載せたスプーンを赤ちゃんに見せて、赤ちゃんが見たことを確認する。
そして下唇にピタッと置きます。
赤ちゃんが上唇を下ろしたら、スプーンをやさしくまっすぐに抜き「おいしいねえ」と声をかけます。
赤ちゃんはおいしいを感じるともっと飲みたいという欲求が芽生えてきます。

もう一つ気を付けたいのが、食べるときの姿勢です。
食事中は、赤ちゃんの足の裏全体を床あるいは足乗せ台につけることが大事です。
足の裏がしっかり平らな面につけられていて、背すじが曲がっていない状態で、うつむき頭位でゴックンさせたいですね。

離乳食の初期に気を付けたいことをいくつか、述べさせていただきました。
かわせ歯科では、お口の健康を通して、全身の健全な発育を目指し、幸せな人生を送るお手伝いをしたいと思っております。
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東村山市の歯科・歯医者は かわせ歯科