歯磨きの仕方の豆知識
皆さん歯磨きをする際、歯ブラシをどちらの手で待ち、どこから磨き始めますか?
右利きの人は右手、左利きの人は左手で持つと思います。
右利きの人は左側を磨くよりも右側を磨くのが難しいと感じたことはありませんか?
左利きの人は逆に左側を磨くのが難しいと感じていると思います。
利き手側の歯が結構磨きにくいのです。
歯磨きの際には、利き手側の歯から磨き始める事をおすすめします。
人間は行動を始めた時の方がより集中しているものです。
集中力の高い最初のうちに磨きにくい部分から済ませる方が磨き残しをなくすことが出来ます。
では、介助磨きの際は??
どのような体勢で介助みがきを行うかにもよりますが、磨きにくい側からスタートする!と覚えておくとよいでしょう。
下奥歯のブラッシング方法
まずは奥歯の咬み合わせの面から始めましょう。
奥歯の溝に歯ブラシの毛先をしっかりあてて磨きます。
ほうきで掃き出すようなイメージで歯ブラシを動かしてみて下さい。
奥歯の舌側には、歯ブラシを歯に対して少し斜めに入れ、前後に小刻みに動かしましょう。
難しいのは、奥歯の奥です。
歯ブラシの柄を逆の唇の端にあてるように角度をつけてブラシの毛先を使いましょう。
奥歯の外側は、口を大きく開けすぎると磨きにくい為、少し閉じぎみにし軽く口をすぼめてもらうと上手く磨けます。
下の奥歯 介助歯磨き時
下の奥歯は、部分入れ歯が入っていることが多いので、部分入れ歯と歯の接する部分が汚れやすく、さらに磨きにくいので丁寧に磨いてあげてください。
その他のブラッシング方法
ワンタフトブラシ
下の奥歯の奥は、普通の歯ブラシではなかなかうまく磨けません。
そんな時は、ワンタフトブラシを使うと上手に磨くことが出来ます。
ヘッドがとても小さいので、奥歯の奥にさっと毛先が届きます。
頬の側からも奥歯の奥をブラッシングできます。
奥歯の噛み合わせの面は、毛先をあてて細かく動かします。
歯と歯の間をブラッシングしたら、歯と歯茎の境目をブラッシングするというようにそれぞれの場所を意識しながら磨きましょう。
一本一本の歯の様々な部分を細かく磨くことができます。
歯間ブラシ
L字型の歯科ブラシもしくは、I字型の歯間ブラシの先を曲げたものを使います。
歯間ブラシを頬に押し付けるようにし、奥歯まで入れ、水平もしくは、少し上向きで歯と歯の間に差し込みます。
口を大きく開けすぎると歯間ブラシが奥まで届かない為、軽く口を開ける程度にしましょう。
歯間ブラシは、まっすぐ動かすだけでなく、手前や奥に角度をつけながら動かします。
自分の奥歯にちょうどいいサイズは、歯科医師や歯科衛生士に聞いてみて下さい。
フロス
歯と歯の間の隙間が小さく、歯間ブラシが入らない人や歯と歯の間が虫歯になった人はフロスで歯と歯の間をクリーニングするのが効果的です。
歯と歯の間にフロスをななめにスライドさせながら引き下げます。
この時に歯肉を傷つけないようにゆっくりと下ろします。
歯にひっかけるようにして上下に数回動かして、クリーニングしましょう。
使いなれていない人、特に歯肉に炎症のある人は、最初は出血があるかもしれません。
出血が長く続くようなら専門家に聞いて下さい。
口内炎のある人
口内炎があると歯ブラシがおっくうになると思います。
しかし、口の中を清潔にしなくては治りにくくなります。
口内炎の時こそ、歯磨きが大切です。
口内炎の時は、歯磨き粉を使うとしみることもあります。
歯磨き粉を使わなくても、しっかりブラッシングすれば、口の中は綺麗になります。
ブラッシングの時は、口内炎の部分にあたらないように気を付けて、ゆっくりと優しく磨きましょう。
歯磨きによって口の中が清潔になり、歯肉や粘膜の血行もよくなるので、口内炎の治りが早くなります。
部分入れ歯の人
残っている自分の歯のお手入れも重要です。
部分入れ歯が接している歯は他の歯以上に丁寧に磨きましょう。
部分入れ歯が接している歯が虫歯や歯周病になったりすると、部分入れ歯を支えられなくなり、入れ歯を作り直さなくてはならなくなります。
部分入れ歯のバネが接している部分は時に汚れがつきやすいので歯ブラシのつま先やかかとを上手にあてて丁寧にブラッシングしましょう。
ブラッシングの難しい孤立している歯は、ワンタフトブラシを使って下さい。
部分入れ歯が接している歯肉は、やわらかめの歯ブラシで優しくブラッシングしてあげると、歯肉の血行がよくなって、歯肉炎や歯周病の予防になります。
つまようじ法
歯周病予防に効果的なのが歯肉マッサージです。
歯磨きをしながら、歯肉マッサージができるのがつまようじ法ブラッシングです。
歯と歯の間に、つまようじを入れるように歯ブラシの毛先を差し込んで細かく動かすのがつまようじ法です。
前歯上を磨く場合は、毛先を下向きに、下の歯の場合は、毛先を上向きにします。
奥歯のときは、歯ブラシを歯と歯茎の境目にほぼ水平にあてます。
10回ぐらい動かします。
前歯の裏側は、歯ブラシの先端を使って、歯と歯の間をつつくように動かしましょう。
歯茎が腫れている時などは、出血することもありますが、続けていけば、歯茎の腫れも治まって出血も止まります。
歯の根の露出した部分
加齢や歯周病の進行のせいで、歯の根元が露出して歯が長くなったように見えるのを歯根露出といいます。
放置しておくと歯周病が進行したり、プラークが溜まり虫歯になったり、知覚過敏になったりします。
こうした問題を防ぐには、しっかりケアすることが大切です。
普通の歯ブラシでは、小回りがきかず、磨きにくいため、歯根露出部分のケアには、ワンタフトブラシを活用します。
ワンタフトブラシはなるべく毛先の柔らかいものを選びます。
そして、根元の部分に沿って弧を描くように優しくブラッシングします。
周辺の歯間の部分もマッサージするように小さく円を描くようにブラッシングしてあげましょう。
歯根露出部分は、他の場所よりも慎重にケアをして下さいね。